今日の空港の騒ぎで夕方のニュースでは私の事が報道され始めている





早くもメープルに私の取材依頼も来ているから





まずは主な経済紙を選んで取材を受ける






内なる敵と戦う為に外堀を埋める





手始めにパーティを一つ







パーティと言っても招待したのはメープルの重役のみで





彼らをディナーに招待した







場所は道明寺邸







楓社長から必要ならば好きに使ってもいいと許可を貰っている






ただ現在の住人には何も言っていない・・・





恐らく・・







いや・・絶対なにか言ってくるだろうけど







私にはあのお屋敷でやる事に意味があるのだから







少し我慢していただこう・・・






寝耳に水で現れた自分達の上司だと言う小娘からの






ディナーの招待に重役達はそれぞれの思惑も重なって出席するかどうか






頭を悩ませている事だろう







だけどディナーには全員出席してもらわないと困る






だから断れない場所にした





その日は出張の重役はいない





全員東京にいるし他にパーティもないから





余程の事由が無い限り出席は可能だった






そして場所が道明寺邸とくれば絶対に断れない







着々と準備が進む中、我が儘で横暴な男から連絡が入った





「お前、屋敷でパーティやんのか?」






「ええ、パーティって言うほど大げさなものじゃないけどね」






「俺も出席するからな!」






「ど、どうして?」







「パーティにはパートナーがつきものだろーが!
 招待してるジジィ共もカップルで来るんだろ?」







「そうだけど・・だからって私のパートナーがどうしてあなたなのよ?」






「俺様じゃあ不服だって言いてぇーのか?
 俺様が直々にパートナーやってやるって言ってんだぞ!
 ありがたく思え!」






相変わらずの言い様にムッとして言い返そうとした時





彼の口から続いて出た言葉にタイミングを逃してしまった








「パーティには道明寺の重役ジジィ達も招待したからな!」





「・・・えっ!?ちょ、ちょっと!どういう事よ?!」






「俺もこっちに戻ってきてから忙しかったから
 ジジィ共とゆっくり話しした事ねぇんだわ。
 ちょうどいい機会だから親睦を計る事にした!」





親睦・・・?





世界一似合わない言葉を残して一方的に電話は切られてしまった・・・





まぁ〜・・





よくよく考えれば道明寺の重役も一緒だって言うのは好都合なのかも・・?






どのみち就任前にはパーティをやる予定だったからいいんだけど・・






一つ仕事が増えたじゃないのよ!







大急ぎで道明寺側の重役の資料を取り寄せ猛勉強を開始する





西田に電話して1時間足らずで届けられた膨大な量の資料には






早くも少し引き気味だけど






え〜い!やるしかない!!










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