俺鴨がアヒルのつくし(俺様命名!)に恋をして






類鴨がアヒルの牧野に恋をしている事を知ってから1ヶ月








種別と素材を越えた恋は







それぞれに少しだけ進展を見せていた








アヒルのつくしは俺鴨が近付いても嫌がらなくなり








仲良く寄り添うまではいかないが








近付いても威嚇されなくなり








類鴨は犬のおもちゃだったアヒルの牧野を貰って








いつも何処に行くにも咥えている










そして最愛の妻が今、嵌っている物がある











それはピンク色のスワンボート






ネットオークションで売りに出されていた







中古のスワンボートを手に入れ








修理を何故かピンク色に塗装し屋敷の池に浮かべてしまった・・








そして休日の度に俺を屋敷の池へと誘い







スワンボートに乗せようとする







何故、スワンボートなのか?






何故、ピンクなのか?







謎は多いけど








その理由を聞いたところで俺には理解出来ねぇーから聞かねぇ・・












ただ休日の度に俺をスワンボートに誘い






2時間びっちりボートを漕がすのだけは勘弁して欲しい・・







そう広くもない池を右から左へ








上から下へ








足漕ぎボートを2時間








固い椅子に座りっぱなしで腰は痛いし足はパンパンになるし








すっげぇ疲れて夜は妻を襲う間も無く








ぐっすり朝まで熟睡しちまうじゃねぇーかよ!








クソッ!








「なんか白鳥になった気分じゃない?」







白鳥になんかなりたくねぇーよ!







「いい気持ちだよねぇ〜♪
 優雅に水面を泳いでるみたいで楽しい!司も楽しいでしょ?」






そりゃ・・いい気持ちだろうよ・・







お前は全然、漕いでねぇーもんな






そのくせ俺の足が止まると






何やってんだって視線だけで俺様を脅迫しやがる!











楽しくねぇーよ!






自分が楽しい事の全部を俺が楽しんでると思うなよな!









「ねぇ?楽しいでしょ?楽しくないの?」








強要じゃねぇーかよ!









「ああ・・楽しいよ!
 楽しいけど・・ちょっと休憩していいか?」








「うん、水の上に居ると風が気持ちいいし、
 このまま此処に居てもいいよ。」









妻からの休め!の号令が出てやっと漕ぐ足を止める








妻の言う通り








確かに水面を流れる風は気持ちいいけどよ・・









岸へ上がりてぇ・・

















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