「ねぇ〜 お腹すいたよ〜!お昼ごはん食べに行こ!」






「ハァ〜・・・」






今のため息は俺・・美作あきらがついたもので




さっきのセリフは朝からビーチで遊びまくっていた滋のもの・・・







今朝だって疲れていると言う俺達を無視して



見ているだけで胸やけしそうな量の朝食を平らげて


俺たちを無理矢理にビーチへと引っ張り出した・・







「滋!総二郎達探すんじゃなかったのかよ?」







「探すよ!だからビーチに行くんじゃない。」






「はぁ〜?」







「あきら君バカじゃないの!
 こんな所でニッシー達が一日中部屋でじーっとしてるわけないでしょ!
 きっとビーチにいるわよ!だから私達もビーチに行けば会えるでしょ。」


「だから、これ食べたらビーチ行くよ!ビーチ!早く食べちゃって!」











一気にまくし立てると目の前に置かれている



朝食をものすごい勢いで食べ始める・・






早く食べちゃって・・





って、さっきから食ってんのお前だけなんだけどな・・・・







あ〜あ、これ食ったらビーチに行くんだな・・・







結局、午前中一杯、総二郎達を探す気配など全く見せず、




ただただビーチではしゃいでいただけで・・・







ひとしきりはしゃぎ回った後でさっきのセリフ・・・








お腹すいたよ〜!










「ねぇねぇ、そこのシーフードレストランって水着、
 着たままでOKで、味もなかなかいけるみたいだよ!
 お昼はそこにしない?」










味もなかなかって・・・




そんな事まで一体いつの間に調べたんだよ?







まぁ〜イヤだって言っても俺の意見なんて聞いちゃーくれないんだろうし・・






だから無駄な抵抗はしない・・




俺って平和主義者なんだよ・・








俺だって楽しくないわけじゃないぞ!







司も桜子もそうだ、ただ司も俺も久しぶりのまとまった休みだから



もう少しのんびりとしたいだけだし、



桜子はとにかく日焼けを気にしているだけだ・・・








滋に連れていかれたレストランはビーチに面していて、



開放的で海からの風が心地よい








滋の言った通り確かに味はよかった・・





けど・・・どうだ・・?






テーブル一杯のこの料理の量は・・





誰が食うんだよ〜?








まぁ〜・・滋が一人で食うんだろうけど・・・






それにしたって・・一体こいつの胃袋ってどうなってんだ?







ビールを飲みながらロブスターにかぶりついている滋を見ていたが・・






やばい・・見ているだけで胸やけがしてくる・・







・・俺は繊細なんだよ!






「滋、この後どうするんだ?」








「う〜ん、どうしよっか?」
「プールでも行く?それとも買い物行く?」









買い物にプール・・・?





どっちもイヤだ!!





でもここで俺が抗議したところで結局はどちらかに決まってしまうのだろうから・・






だったらプールの方がまだましだな・・




少なくとも歩き回らなくていいのだから・・





そう思っていると司がうんざりしたような声を上げた






「買い物はイヤだ!行きたいんだったらお前らだけで行ってこい!」






「じゃぁ プールで決まり!」








こうしてあっさり午後からの予定が決まってしまった・・







こりゃ〜早いとこ総二郎と類を探し出さないと永遠にこの状況が続くんだな・・・







ハァ〜・・・













   
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